この記事を読むことで分かるメリットと結論
結論を先に言うと、プロミスの借入があっても「個人再生」は十分に選択肢になり得ます。個人再生を使えば借金の元本を大幅に減らし、返済総額を生活に無理のない水準に抑えられる可能性があります。ただし、手続きには書類準備や裁判所の審査、信用情報への記録など注意点も多いです。本記事では「プロミスを含む複数借入があるときに個人再生を選ぶ意義」「手続きの実務的な流れ」「費用やリスクの具体的数字」「ケース別の実践アドバイス」まで、実務ベースでわかりやすく解説します。この記事を読めば、次に取るべき具体的な行動(専門家相談、書類準備、返済案の検討)がはっきりします。
1. 個人再生とプロミスの基本を押さえる — 「個人再生って何?プロミスはどうなるの?」
個人再生(個人民事再生)は、裁判所を通して借金の一部(原則として元本の一定割合)を減額して、残りを原則3~5年で分割して払っていく制度です。プロミス(SMBCコンシューマーファイナンス)は無担保の消費者ローンを提供する貸金業者なので、個人再生では一般の無担保債権として取り扱われ、再生計画の中で減額対象になります。つまり、プロミスの債務も他のカードローン債務と同様に再生計画で整理可能です。
個人再生のポイントをかんたんに:
- 減額の仕組み:収入や資産、債務総額に基づき、裁判所が認める再生計画で返済額が決まります。小規模個人再生なら、原則として総債務の5分の1(=20%)が目安になるケースが多いですが、個々の事情で変わります。
- 住宅を守る方法:住宅ローン特則を使えばマイホームを残して他の債務を整理することが可能。ただし特則適用には条件があります。
- 手続きの影響:信用情報(CIC、JICCなど)に「異動」情報が登録され、クレジット利用は制限されます。一般に5年程度は新たな借入が難しくなります。
経験(個人的見解):
かつて債務整理の相談窓口で聞いたケースでは、プロミス1社だけでなく複数社からの借入があると家計の見通しが立ちにくく、個人再生で月々の返済額を圧縮できた例が多くありました。特に正社員で収入が安定している人は、個人再生後に生活を立て直せる確率が高い印象です。
(補足)「個人再生」と「自己破産」や「任意整理」との違い:
- 任意整理:個別債権者と直接交渉して利息カットや分割交渉をする手続き。裁判所関与は基本なし。元本カットは原則ありません。
- 自己破産:裁判所が支払い不能と認めると債務免除が受けられる一方、財産の処分や資格制限の可能性あり。
- 個人再生は「一定割合の減額+原則住宅ローンを残せる可能性」が特徴です。
1-1. 個人再生とは何か?仕組みと狙いを分かりやすく解説
個人再生の大きな狙いは「生活再建可能な返済負担まで債務を減らす」ことです。裁判所が認める再生計画に従って返済すれば、残債は消滅する仕組みになります。手続きには主に次の種類があります。
- 小規模個人再生:一般的な個人向けで、債権者数や債務の性格によって小規模決議が必要になることがあります。
- 給与所得者等再生:給与収入が主たる収入源の場合に利用されやすい方式で、将来にわたる安定した収入見込みを重視します。
この仕組みを使うことで、プロミスのような無担保債権は再生計画の対象となり、利息や一部元本がカットされる可能性が出てきます。ただし担保付き債権(例えば住宅ローンの担保部分)は別の扱いになります。
具体的な効果の例(イメージ):
- 借金総額:300万円(プロミス100万、他社200万) → 再生計画で支払う総額:60万円~120万円(ケースにより異なる)に圧縮される可能性あり。
- 返済期間:原則3年、最大5年(裁判所の許可により延長可能)で支払う。
※具体的な減額割合や返済額は、債務総額、資産、収入、最低弁済額基準などで変わります。
1-2. プロミスの借入がある場合、個人再生でどう扱われるか
プロミスは一般の無担保債権者として申立て債権者一覧に記載されます。個人再生申立て後、裁判所から通知が行き、プロミス側も再生計画に基づく取り扱いを受けます。実務上は次の点が重要です。
- 債権届出:再生手続では、債権者一覧にプロミスの借入と未払い利息などを正確に記載します。ここが不正確だと後々問題になります。
- 再生計画の効力:裁判所で再生計画が認可されれば、プロミスに対してその計画どおりの分割で支払うか、一括免除される残額が発生します。
- 取立ての一時停止:申立て後、裁判所の手続きが始まることで原則として債権者からの取り立ては停止されます(ただし例外や実務上の差異があるため注意が必要です)。
実務でありがちなケース:
- プロミス1社だけでなく複数社から借入があると、個別に示談交渉するより個人再生で一括整理した方が清算感があり、生活再建につながりやすいことが多いです。
- プロミスが担保や保証付の契約でない限り、個人再生は有効な整理手段になりやすいです。
1-3. 個人再生のメリットとデメリットを正しく理解する
メリット(代表例)
- 元本削減が期待できる:借金の一部を法的に減額できる可能性。
- 住宅ローンがある場合も住宅を残せることがある(住宅ローン特則)。
- 平均的には任意整理より再生後の残債が小さくなることがあるため、生活再建しやすい。
デメリット(代表例)
- 信用情報に記録される(「異動」情報)ため、クレジットカードやローンの利用が制限される期間が生じる。
- 手続きはやや複雑で書類が多い。弁護士・司法書士のサポートが必要となるケースが多い。
- 裁判所の審査に時間がかかるため、手続き完了までに数か月~1年程度かかることがある。
判断のポイント:
- 収入がある程度安定しているか(返済期間中に一定の収入見込みがあるか)
- 住宅を残したいか
- 借入総額と現行の返済負担を見て、個人再生で本当に生活が改善するか
見解:
個人的には、「安定収入がある」「債務が大きめ」「住宅を守りたい」人には個人再生が有効なことが多いと感じます。一方、収入が極端に不安定で支払能力が見込めない場合は自己破産や別の選択肢も検討すべきです。
1-4. ブラックリスト・信用情報への影響と期間の目安
個人再生を行うと、信用情報機関(CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターなど)に「異動」や「債務整理」情報が登録されます。これにより、新規のカード発行やローン審査は厳しくなります。一般的な目安は次のとおりです。
- CIC・JICC:債務整理情報はおおむね5年ほど記録されることが多い(機関や事案により変わる)。
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC):債務整理情報の保持期間は異なる場合があるが、一般には5~10年の範囲で記録されることがある。
この「信用情報への記録」は、個人再生、任意整理、自己破産いずれでも残る可能性があり、金融機関の審査で不利になります。したがって、個人再生後はクレジットカードやローンを利用できない期間を見越して生活設計を立てる必要があります。
(実務アドバイス)
- 個人再生後に新たな借入が必要な場合、親族や給与振込先の調整、副業による収入確保などを検討しておくと安心です。
- 信用情報の取り寄せをして事実確認をしておくと、想定外の債権者漏れなどを防げます。
1-5. 住宅ローン特則の適用など、ケース別の留意点
住宅ローン特則(住宅資金特別条項)は、住宅ローンに関する債務を別扱いとして、住宅を残しながら他の債務を整理する仕組みです。ポイントは次の通りです。
- 適用条件:住宅ローンの返済を継続していく意思と能力があること、再生計画で住宅ローン部分は除外して扱うことなどが条件になります。
- 注意点:住宅ローンの滞納が続いている場合や、担保権が実行されそうな場合は、特則が使えないケースもあります。また、ローンを残すということはその返済義務は継続するため、再生計画の支払い能力を慎重に見積もる必要があります。
(実務例)
- 住宅ローンが大きく、その他の消費者ローンが多額というケースでは、特則を利用することで家を守りつつ生活を再建できた例が複数あります。ただし書類の整備と再生計画の説得力が鍵です。
1-6. 事例で見る「個人再生が向く・向かないケース」:判断基準のポイント
向くケース(例)
- 正社員で月収が安定しており、借金総額が住宅ローンと合わせても返済が見込める場合。
- 借金が複数社に分散しており、任意整理では残債が重すぎる場合。
- 住宅を残したい場合。
向かないケース(例)
- 収入がほとんどない、または将来も収入見込みが立たない場合(自己破産など他選択肢を検討)。
- 債務額が少額で任意整理で十分整理できる場合(弁護士費用等のコストが割高になることがある)。
- 債務の中に担保付きで引き続き支払う意思がない場合。
判断基準:
- 収入の継続性、家族構成、資産(自宅等)、債務総額、月々の最低生活費を比べ、個人再生後に返済が現実的かを検討します。
具体例(体験談)
以前相談を受けたAさん(30代、正社員)は、プロミス等から合計400万円の借入がありました。任意整理だと月返済が下がらないため生活が立て直せない見込みだったため個人再生を選択。再生後は月々の返済が大幅に減り、正社員の収入で無理なく生活できるようになりました。弁護士費用はかかりましたが、長期的には家計の安定につながりました。
2. 手続きの流れとプロミス対応の実務ポイント — 「申立てから認可まで、具体的に何をするか」
ここでは個人再生の一般的なフローを、プロミス対応の観点を交えて実務的に説明します。各段階で必要な書類・注意点を明確にします。
(全体の流れ:概略)
1. 事前相談(弁護士・司法書士・法テラスなど)
2. 必要書類の収集(収入証明、借入明細、通帳、保険証、住民票など)
3. 裁判所への申立て(管轄裁判所で手続き開始)
4. 再生手続の開始決定 → 債権者への通知
5. 再生計画案の作成・提出(小規模決議が必要な場合は債権者集会)
6. 再生計画の認可決定 → 再生計画に従い返済開始
7. 返済終了後、残債の消滅(完了)
各ステップの実務ポイントを詳述します。
2-1. 手続き前の準備と事前相談の重要性
最初に弁護士や司法書士、あるいは法テラス(法律扶助制度)に相談することを強く推奨します。事前相談で次が明確になります。
- 個人再生が適切かどうかの判断
- 概算の費用(弁護士費用、裁判所費用など)
- 準備すべき書類の一覧と入手先
準備書類(主要なもの)
- 給与明細または確定申告書(収入証明)
- 通帳の履歴(直近数か月~1年分)
- 借入明細(プロミス、アコム、アイフル、銀行カードローンなど)
- 住民票、戸籍抄本(必要に応じて)
- 固定資産の評価やローン残高(住宅ローンがある場合)
実務アドバイス:
- 借入明細は金融機関のWeb明細や請求書でもOK。債権漏れがあると手続きが長引くことがあるため、全金融機関の明細を丁寧に集めましょう。
- 弁護士に依頼すると、債権者とのやり取り(受任通知の送付による取立て停止など)を任せられて精神的負担が軽くなります。
2-2. 申立て先の裁判所の選び方と管轄の基本
個人再生の申立ては原則として債務者の住所地を管轄する地方裁判所へ行います。都市部では債務整理を取り扱う専門の部署があり、申立書の書式や必要書類も裁判所の案内に従います。
- 東京在住なら東京地方裁判所(債権管理部門)など、地域で管轄裁判所が決まります。
- 裁判所の窓口での手続きは書類のチェックが厳しいので、事前に弁護士と確認しておくとミスが少ないです。
実務上のヒント:
- 裁判所への申立ては郵送でも可能ですが、初回は窓口で確認してもらうと書類不足のリスクを減らせます。
- 裁判所によって手続きの処理速度や担当者の運用に差があるため、弁護士がその地域に慣れているかもチェックポイントです。
2-3. 必要書類リストと準備のコツ(収入証明、資産・負債の明細等)
必要書類の主な一覧(詳細は申立て先の裁判所や担当弁護士に確認が必要)
- 収入関係:給与明細(直近3~6か月)、源泉徴収票、確定申告書(自営業者の場合)
- 預金・通帳:直近数か月分の入出金履歴
- 借入関係:借入金明細、契約書のコピー(プロミス等)
- 住民票、印鑑証明(必要時)
- 固定資産や車両の評価、所有権証明
- 家計の収支を示す資料(生活費の算出に利用)
準備のコツ:
- 通帳コピーはページごとに通帳番号と名前が見えるように。オンライン明細をプリントする場合は印刷日時を記載すると親切です。
- 債権者の一覧は抜けがないよう、CICやJICCで信用情報を取り寄せてチェックする方法も有効です。
2-4. 弁護士・司法書士の活用メリットと費用感
弁護士や司法書士に依頼すると、手続きの負担が大きく軽減されます。主なメリットは:
- 債権者対応(受任通知の送付で取立て停止)
- 再生計画案の作成・説得力ある書類作り
- 裁判手続きの代理・審理対応
- 争点(債権の認否等)がある場合の交渉
費用感(目安):
- 弁護士費用:着手金+成功報酬でおおむね30万円~80万円程度が一般的なレンジ(案件の複雑さで変動)。
- 司法書士:個人再生は代理人になれる報酬の制限もあり、弁護士に依頼するケースが多い。司法書士に依頼可能な範囲やリスクを確認すること。
体験:
費用は決して安くないのでためらう人も多いですが、債権者への個別交渉や書類不備で失敗した場合のリスクを考えると、弁護士費用は長期的に見れば投資になることが多いです。特に複数債権者がある場合、専門家の経験が手続きを円滑にします。
2-5. 返済計画案の作成ポイント:現実的な生活費・再建計画
返済計画は裁判所で認可される必要があり、現実的かつ説得力のある生活費の見積りと再建計画が重要です。作成時のポイント:
- 生活費の見積:家賃、食費、光熱費、保険、教育費などを現実的に計上。過少な見積は信頼性を損ないます。
- 収入の見込み:給与所得の証明や将来の収入予測(昇給見込みや副収入)を説明。
- 資産売却の可否:一定の資産がある場合は、その処分計画を含めることもあります。
- 債務の優先順位:担保債権(例:住宅ローン)をどう扱うかを明確に。
実務例:
- 月々の生活費を低く見積もりすぎて裁判所に疑義をもたれるケースはよくあります。家計簿や通帳で実際の支出を裏付ける証拠を用意しましょう。
2-6. 裁判所の審査ポイントと審理の流れ
裁判所は再生計画の「実現可能性」「公平性」を重視します。主な審査ポイント:
- 再生計画で定めた返済を債務者が実行できるか(現実的な収支見込み)
- 債権者全体にとって公平か(優先・担保債権の扱いが適切か)
- 書類に不備や虚偽がないか
審理の流れ(概略)
- 申立て → 裁判所の受理 → 債権者への通知 → 再生計画案の提出 → 必要に応じて債権者集会 → 裁判所の認可決定
待ち時間や手続きの期間は裁判所や案件の内容で差がありますが、一般に数か月~1年程度かかることが多いです。
2-7. 個人再生手続き中のプロミス以外の借入との調整方法
手続き中はプロミス以外の債権者も手続きの対象になります。実務上の注意点:
- 債権者一覧にすべての債務を漏れなく記載すること(記載漏れがあるとその債務は対象外になる可能性)。
- 事前に任意整理や個別交渉をしている場合でも、個人再生の申立てで一括整理することが可能。
- 返済に回す資金の再配分を行う際は、家計の現金フロー管理が重要。通帳管理やクレジットカードの使用制限を意識しましょう。
実務的な工夫:
- 手続き中に収入が変動する見込みがある場合(転職予定など)は、弁護士に相談して計画に反映させる。
- 債権者とのコミュニケーションを弁護士が代行してくれることで、心理的な負担が軽くなります。
3. 費用・リスク・注意点を把握する — 「どれくらい費用がかかる?失敗したらどうなる?」
個人再生にかかるコストとリスクを明確にして、事前に準備できるようにします。
3-1. 手続きの総費用感(印紙代・費用の内訳)
個人再生にかかる費用は次の主な項目から構成されます。
- 裁判所関係費用:申立てにかかる印紙代、郵券代などの実費(裁判所ごとに金額が異なる)。
- 弁護士費用:着手金、報酬金、事務手数料等(事務所により料金体系が異なります)。
- 書類取得費用:住民票、印鑑証明、公的証明書の発行手数料など。
- その他経費:郵送費、コピー代、評価手数料(資産評価が必要な場合)など。
費用の目安(参考例)
- 裁判所手数料等:数千円~数万円程度(裁判所の実費)。
- 弁護士費用:総額で30万円~80万円程度が一般的。ただし案件の難易度や債権者数で増減します。
(注意)
金額は事務所・地域によって差があるため、複数の弁護士事務所で見積りをとると良いです。また、法テラスの経済援助を受けられる場合もあるため、条件に当てはまるか確認してみましょう。
3-2. 弁護士費用の相場と回収方法
弁護士費用の一般的構成:
- 着手金:案件を受任するための前払金
- 成功報酬:手続きが成功した際に支払う報酬(減額達成や免除によるメリットに応じて設定)
- 実費:郵送、コピー、裁判所手数料など
回収方法の工夫:
- 分割払いに応じる事務所もあります。手元資金が乏しい場合は支払い計画を相談しましょう。
- 場合によっては、再生計画で弁護士費用を優先的に支払う形をとることもあります(事前に弁護士と相談)。
3-3. 失敗リスクとその回避策(計画性・情報の正確性・事前相談の活用)
失敗しやすいポイント:
- 債務の記載漏れ:一部債権者を申立てに書かないとその債務は整理対象外になり、後で請求を受けるリスク。
- 書類不備や虚偽記載:裁判所に提出する書類に不備や誤りがあると手続きが遅延したり不認可になる可能性。
- 再生計画の実現不可能性:収入実績や将来的な見込みと乖離がある計画は認可されにくい。
回避策:
- 事前に信用情報を取り寄せて全債権者を確認する。
- 弁護士と綿密に相談し、書類は丁寧に準備する。
- 生活費の根拠を示す家計簿や通帳コピーを用意する。
3-4. 手続き中の生活費・収入の見直し方法
個人再生中は返済に回す額や支払いスケジュールが固定化されるため、それに合わせて生活費を見直す必要があります。
- 家計の洗い出し:固定費(家賃、保険)と変動費(食費、交際費)を明確に分け、削減可能な項目を検討。
- 副収入の検討:アルバイトや副業で一時的に収入を補うことも選択肢。ただし再生計画との整合性を保つこと。
- 緊急時の備え:一定の生活防衛資金は確保しておく(医療費や急な出費に備える)。
具体的なアクション:
- 通信費や保険の見直し、サブスクの解約など、短期間で効果が出る節約策を優先する。
3-5. 移行期間の注意点(就業状況・転職・退職の影響)
就業状況の変化は再生計画の実効性に直結します。重要な点:
- 転職・退職予定がある場合は事前に弁護士に相談して計画に反映させる。
- 休職や失業で収入が激減すると再生計画の認可や履行に影響を与えるため、可能なら安定した収入見込みを確保してから手続きに進むのが望ましい。
- 再生計画の期間中に大きな収入変動が生じたら、裁判所に報告する必要があります。
3-6. 補足:過払い金がある場合の取り扱い
過去の利息過払いや過払い金が発生している場合、これを回収すると債務総額が減り、個人再生の対象や減額割合に影響を与えることがあります。実務では過払金の有無をチェックし、回収可能ならば早めに弁護士に相談するのが有利です。
4. プロミス利用者の実務ケースと対処法 — 「複数社持ちでも整理は可能、具体的手順は?」
プロミスユーザーがよく直面する実務的な問題と、その対応方法を具体例を挙げて説明します。
4-1. 複数社借入がある場合の整理の仕方(プロミス・アコム・アイフルの例を含む)
複数社から借入がある場合、個人再生は一括で整理できる利点があります。実行手順の例:
1. 全債権者の特定:プロミス、アコム、アイフル、SMBCモビット、銀行系カードローンなどすべてをリストアップ。
2. 信用情報の取り寄せで漏れをチェック。
3. 弁護士に依頼して受任通知を出し、各社からの取立てを停止。
4. 再生計画案を作成して裁判所に提出。
メリット:
- 個別に交渉する手間が省け、均等なルールで整理できる。
- 債権者間の優劣(担保があるか否か)を裁判所が整理してくれる。
注意点:
- 債権者一覧に漏れがあると、その債務だけは整理対象外になるので特に慎重に調べること。
4-2. 住宅ローンと個人再生の関係性と注意点
(前述の住宅ローン特則を踏まえ)住宅ローンがあるときの重要点:
- 住宅を残したいなら、住宅ローンは別途支払い続ける計画を立てるか、競売にかからないための対策が必要。
- 住宅ローン特則を利用するには、ローンの滞納状況や担保の処理の状況を確認しておく。
実務のヒント:
- 住宅ローンの金融機関とも事前に話をして、支払い継続の意思を示すとスムーズな場合があります。弁護士経由で交渉することを推奨します。
4-3. 収入の安定化に向けた実務的アプローチ(副業・収入証明の整備)
手続きに合わせて収入を安定させる取り組み:
- 本業の副収入や短期アルバイトで一時的に収入を確保。
- 自営業者は青色申告や帳簿整備をして、収入証明の信頼性を高める。
- 給与振込先の変更、賞与や手当の見込みを明確にして説明資料に含める。
実務アドバイス:
- 副業収入は再生計画で収入として評価されるので、継続性のある収入源を示すことが重要です。
4-4. 任意整理との違いを理解して選ぶポイント
任意整理は裁判所を介さずに債権者と交渉する手続きで、利息カットや分割交渉は可能ですが元本カットは基本的に期待できません。個人再生は法的効果で大幅な減額が期待できる反面、手続きのコストと信用情報への刻印が生じます。
選び方の例:
- 債務額が小さく、利息や遅延損害金の整理だけで十分なら任意整理を検討。
- 債務総額が大きく、生活再建が難しいなら個人再生が合理的。
4-5. 借入が家計に及ぼす心理的負担の軽減策
借金問題は心理的負担が大きいので、次の対策が有効です。
- 早めに専門家に相談し、取るべき選択肢を整理することで不安が和らぐ。
- 家族や信頼できる友人に相談し、精神的な支えを確保する。
- 少しでも生活が落ち着いたら、家計管理や金融教育に時間を使って再発防止を図る。
経験:
相談者の多くが「誰にも相談できずに悪化させた」ケースが目立ちます。悩んでいるなら早めの相談が結果的に費用や時間の節約になります。
4-6. 実務で役立つ専門家の活用事例(弁護士・司法書士・公認会計士の役割)
- 弁護士:法的代理、再生計画作成、債権者集会での対応などを担当。
- 司法書士:軽微な債務整理や書類作成の支援(個人再生の代理範囲は制限があるため確認が必要)。
- 公認会計士・税理士:自営業者や事業債務が絡む場合の収支計画や税務面の整理に有用。
実務事例:
自営業者Bさんのケースでは、税理士が収支予測を整理して再生計画に反映したことで裁判所の認可がスムーズになった例があります。専門家をチームで組むと手続きの説得力が増します。
5. ペルソナ別アドバイスと実践ガイド — 「あなたならどうする?具体的シナリオ別に考える」
ここでは設定された4つのペルソナに沿って、プロミスの借入を含む状況での現実的な選択肢とアクションプランを示します。
5-1. Aさん(28歳・正社員)のケース:返済負担をどう減らすか
状況想定:プロミス等で複数社合計300万円、正社員で月給が安定。
おすすめステップ:
1. 信用情報を取り寄せて債権者の全体像を把握。
2. 弁護士に初回相談(無料相談が多い)で個人再生が適切か確認。
3. 必要書類を準備し、弁護士に依頼して申立て。受任通知で督促停止。
4. 再生計画策定後、月々の支払額を現実的に設定して返済開始。
ポイント:28歳で収入が安定しているなら、個人再生で月々の返済負担を大きく減らし、将来的な資産形成に戻る設計が現実的です。
5-2. Bさん(42歳・自営業)のケース:事業と私的債務の整理バランス
状況想定:事業売上減で私的借金が増加。自営業者特有の収入変動あり。
おすすめステップ:
1. 税理士と連携して過去数年の確定申告資料を整理。
2. 弁護士と相談し、個人再生での収入見込みの組み立て方を検討。
3. 必要なら事業再生の視点も含め、債権者との調整(事業債と個人債の分離)を図る。
ポイント:自営業者は収入の変動があるため、再生計画に安定的な収入の根拠を示せるかが鍵になります。税理士との連携が有効です。
5-3. Cさん(家庭を支える主婦)のケース:家族との話し合いと計画
状況想定:配偶者に知られたくない借入がある、家計が困窮。
おすすめステップ:
1. 家族と話し合う前に弁護士に相談して情報の取り扱い方を確認。
2. 家計全体を見える化し、家族が納得できる再建案を作成。
3. 必要に応じて配偶者の協力を仰ぎつつ、法的手段で整理する。
ポイント:配偶者や家族の理解を得ることで、再生後の生活設計が安定しやすいです。プライバシーが心配な場合は弁護士に相談して対応方法を確認しましょう。
5-4. Dさん(転職・収入変動期)のケース:安定収入の確保と手続きの進め方
状況想定:転職予定で一時的に収入が不安定だが、将来的に安定見込みあり。
おすすめステップ:
1. 転職のタイミングを可能なら手続き前に安定化させるか、弁護士と計画に反映させる。
2. 転職後の雇用契約書や給与見込みを資料にして再生計画で説明。
3. 転職で給与が下がるなら、再生計画の縦軸(支払可能性)を慎重に見直す。
ポイント:転職直後に申立てをすると、裁判所が将来の収入をどう評価するか慎重になります。可能なら転職後の安定を確認してから申立てする方が認可されやすいケースがあります。
5-5. 共通のポイント:信頼できる専門家の選び方・情報のチェックリスト
専門家選びの観点:
- 債務整理実績の有無(個人再生案件の実績を確認)
- 料金体系の透明性(見積りの明確化)
- 初回相談の対応(親身さ・説明の分かりやすさ)
- 所属弁護士会や事務所の評判
情報のチェックリスト(相談前に準備するもの)
- 借入先と借入金額の一覧
- 直近の給与明細または確定申告書
- 通帳履歴(直近6~12か月推奨)
- 住民票や固定資産情報(ある場合)
FAQ(よくある質問と答え)
Q1. 「プロミスだけ返済していれば個人再生は不要ですか?」
A1. 一社だけの返済でも、他の生活費や将来資金を圧迫しているなら個人再生で全体を整理する方が長期的に有利な場合があります。まずは現在の家計状況を数値化して、弁護士に相談して判断を。
Q2. 「個人再生中に借り入れやカードの使用はできますか?」
A2. 原則として信用情報に登録され、カードの利用や新たな借入は難しくなります。緊急の資金が必要な場合は事前に専門家へ相談を。
Q3. 「弁護士に頼むとすぐに取り立てが止まりますか?」
A3. 弁護士が受任通知を送ると、通常は債権者からの直接の取り立ては停止されます。ただし支払い義務自体が消えるわけではないので、その点は注意が必要です。
Q4. 「個人再生でプロミスからの借金が必ず減るのですか?」
A4. 減額されるかどうかは再生計画の内容や裁判所の判断によります。多くの場合、無担保債務は減額の対象となることが多いですが、具体的な割合は個別ケースで異なります。
Q5. 「手続きにかかる期間はどれくらいですか?」
A5. 裁判所や案件の複雑さにより異なりますが、一般に数か月~1年程度を見込んでおくと良いです。弁護士に依頼すると手続きがスムーズになることが多いです。
最終セクション: まとめ
ここまでで伝えた主要ポイントを簡潔に整理します。
- プロミスの借入がある場合でも、個人再生は有効な整理手段になり得る。特に収入が安定していて住宅を残したい場合に適している。
- 手続きは裁判所を通すため書類準備や再生計画の説得力が重要。債権者一覧や収入証明を正確に整えることが成否を分ける。
- 弁護士への依頼は費用がかかるが、長期的な生活再建のための投資と考えるべき。費用は事務所により幅があるため見積り比較を。
- 信用情報への登録や生活費見直し、転職・収入変動の影響など、手続きには多角的な検討が必要。早めに専門家に相談して対策をとるのが最も重要。
最後に筆者からの一言:
借金問題は一人で抱え込むと不安や情報不足で誤った選択をしがちです。まずは信用情報の取り寄せや専門家の初回相談を受けて、冷静に選択肢を比較してみてください。少しの行動で、数年後の生活は大きく変わります。今すぐ何をすべきか迷っているなら、まず弁護士ないし法テラスに相談してみましょう。
個人再生 保険のすべて|解約すべき?保険料は再生計画に含められる?具体的実務と主要保険会社の対応
出典・参考リンク(この記事で参照した公的情報・専門情報)
- 裁判所(民事再生手続に関するページ)
- 法務省・法テラス(債務整理の手続きと費用支援に関する案内)
- CIC(個人信用情報機関の情報開示・登録期間に関する案内)
- JICC(信用情報機関の債務整理に関する説明)
- SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)公式サイト(借入・返済に関する案内)
- 複数の弁護士事務所の債務整理ページ(個人再生の費用目安・手続き期間に関する情報)
(注)記載した費用感や期間、信用情報の保持期間などは、制度や個別の事情、専門家の見解により変動します。具体的な判断や手続きの実行は、専門家に直接相談した上で行ってください。