個人再生 どうなる?期間・減額目安・自宅を守る方法をわかりやすく解説

個人再生で失敗しないために※必読ガイド-債務整理の前に-

個人再生 どうなる?期間・減額目安・自宅を守る方法をわかりやすく解説

債務整理弁護士事務所写真

この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論:個人再生を選ぶと「返済負担が法律上で軽く」なり、原則3年(場合によって最長5年)で再生計画に沿って返済することになります。住宅ローン特例を利用すれば自宅を残せる可能性が高く、しかし連帯保証人の責任は基本的に残るので注意が必要です。個人再生の種類(小規模個人再生/給与所得者等再生)によって手続きや必要書類・減額の仕組みが変わるため、自分の収入形態・資産状況に合わせた選択が重要です。



1. 個人再生とは何か? ~基本を押さえる~

個人再生は、借金を抱えた個人(給与所得者や自営業者)が裁判所を通じて「再生計画」を立て、一定期間にわたって弁済することで残債務を圧縮してもらう法的手続きです。破産と違い、職業制限や資格喪失が基本的に発生せず(例外あり)、住宅ローンがある場合は「住宅ローン特例」で自宅を守りながら手続きを進められる点が最大の特徴です。主な目的は「生活の立て直し」と「債権者との公平な弁済」です。

1-1. 個人再生の定義と目的
個人再生(個人民事再生手続)は、裁判所が関与する再生手続きの一つで、債務の全部を免れる破産とは異なり、債務の一部を支払うことで再生(=生活の立て直し)を目指します。目的は、働き続けながら住宅など重要な財産を残し、債務を現実的に返済可能な水準にすることです。

1-2. 小規模個人再生と給与所得者等再生の違い
小規模個人再生は、債権者が多数であるなど一般的なケースに適用され、債権者集会で再生計画案の承認が必要になることがあります。一方、給与所得者等再生は給与など定期的な収入がある人向けで、債権者集会が不要となる場合があるなど手続きのハードルが異なります。収入の安定性や債権者構成でどちらが向くかが変わります。

1-3. 減額の仕組みと再生計画の役割
裁判所に提出する再生計画は「どれだけ減らして、何年で返すか」を示すものです。再生計画は債権者や裁判所の認可が必要で、認可されると当該計画に従って返済すれば、残余の債務は原則として免除されます。ここでの「減額」は債権者全体に対する比例的な調整で、個別の交渉ではない点に注意。

1-4. 資産の扱いと保護(自宅・車・預貯金の扱い)
個人再生では、住宅ローン特例が使える場合、自宅を手放さずに再生できるケースが多いです。ただし、担保権(抵当権)がついている住宅は、特例を使うかどうかで処理が変わります。車や預貯金は、価値が大きければ清算価値(破産した場合に債権者に配当される想定額)を基に再生計画での弁済原資に加味されます。

1-5. 債権者との関係と債権者集会の位置づけ
小規模個人再生では債権者集会で計画案が承認されることが一般的で、債権者側の反対が強いと計画が否認されるリスクがあります。給与所得者等再生では債権者集会が不要になることもあり、手続きのスピード感や債権者対応が異なります。債権者集会は債権者の意見を裁判所に伝える場です。

1-6. 申立ての費用と目安の期間
申立てには裁判所手数料や予納金、専門家(弁護士・司法書士)報酬がかかります。手続き全体の期間は、申立てから認可決定まで概ね6~12か月程度になることが多く、認可後の弁済期間は原則3年(事情により最長5年)です。費用は依頼先や案件の複雑さで変わるため、複数見積もりを取るのが現実的です。

(上の各項目は法的仕組みと運用の要点を平易にまとめています。詳細は専門家の確認をおすすめします。)

2. 対象となる債務と適用条件を理解する

個人再生で対象になるのは「再生債権」と呼ばれる一般的な債務(カードローン、消費者金融、銀行の無担保ローンなど)です。ただし、税金や養育費、罰金など一部の債権は優先的に扱われたり免除されないものもあります。どの債務が含まれるかを整理することが最初のステップです。

2-1. 対象となる債務の種類(どの借金が対象か)
対象は原則として無担保債務(クレジットカード残高、消費者金融、キャッシングなど)ですが、担保付債務(住宅ローン等)も再生計画に組み込むか、住宅ローン特例で扱うなど選択肢があります。税金や養育費は優先弁済や非免責の扱いになる場合が多いです。

2-2. 収入要件と安定性の判断基準
給与所得者等再生は、継続的かつ安定した給与収入があることが前提になります。自営業者や不安定な収入の場合は小規模個人再生になることが多く、再生計画の作成方法や裁判所の審査ポイントが変わってきます。収入状況は再生後の弁済能力を判断する重要材料です。

2-3. 資産の保護と取り扱いの原則
財産のうち、生活に不可欠なものは通常保護されやすいですが、高価な資産や換金可能な資産は再生計画の弁済原資に含める必要があります。清算価値(破産時に換価されると見込まれる額)が再生計画の下限として考慮される点は重要です。

2-4. 住宅ローン特例の適用条件と限度
住宅ローン特例を使うと住宅ローン部分は従来どおり支払いを続けつつ、住宅以外の無担保債務を再生計画で整理できます。適用には住宅が再生後も居住用であることや抵当権の状態など要件があり、すべての住宅ローンが自動的に保護されるわけではありません。特例を使うか代位弁済や任意売却を検討するかは慎重に判断します。

2-5. 連帯債務・保証人の扱い
重要なポイント:債務者本人の債務が個人再生で圧縮されても、連帯保証人や保証人の責任は通常そのまま残ります。つまり、あなたの債務が減っても保証人に請求が行く可能性があるため、保証人がいる借入は特に注意が必要です。

2-6. 事業資産と個人資産の線引き
自営業者は事業用資産と私的資産を明確に分ける必要があります。事業用資産が大きいと、再生計画が事業継続前提で検討されることもあり、税務上・会計上の処理や資産評価が重要になります。事業継続を目指す場合、損益計画や売上見込みを説得力ある形で示すことが求められます。

3. 手続きの流れと期間の目安

個人再生は段階的な手続きです。大まかな流れは「事前相談→書類準備→申立て→再生計画案作成→債権者手続き(集会等)→認可決定→弁済実行」という形。各段階で必要書類や裁判所とのやり取りが発生し、準備不足だと手続きが遅れることがあります。

3-1. 事前相談と必要書類の準備
まずは弁護士や司法書士、法テラス等で事前相談を受け、債務一覧・預貯金通帳・給与明細・源泉徴収票・登記簿謄本(不動産がある場合)・契約書等を揃えます。書類不足は申立ての遅延原因になるので、早めに準備することが大切です。

3-2. 申立ての流れ(裁判所の役割を含む)
申立ては地方裁判所(例:東京地方裁判所)に対して行います。裁判所は申立てを受理し、再生手続開始決定を出すと、債権者に対する通知や債権届出の手続きを進めます。裁判所の審理では再生計画の妥当性、債務者の収支状況が審査されます。

3-3. 再生計画案の作成と提出
再生計画案は弁済総額、弁済方法、弁済期間(通常3年、事情により最長5年)を具体的に示します。再生計画案は裁判所と債権者に提出され、裁判所の許可が下りた後に実行されます。計画案が現実的でなければ認可されません。

3-4. 債権者集会の実務と承認までの流れ
小規模個人再生では債権者集会で承認を得る必要がある場合があります。債権者が異議を出した場合は交渉や修正が必要になり、承認されないと再生手続が不成立になります。給与所得者等再生では債権者集会が不要になるケースもあります。

3-5. 認可後の実務と返済計画の実行
認可決定を受けたら再生計画に従って弁済を開始します。決められた期日に遅れると履行が困難になり、最悪の場合は再生計画の取り消しや強制執行のリスクがあります。定期的な家計管理と収支報告が重要です。

3-6. 費用の目安と資金計画
申立費用、予納金、専門家報酬(弁護士や司法書士費用)は総額で数十万円~数百万円まで幅があります。依頼の有無や事案の複雑性で大きく変わるため、初回相談で詳細見積りを取っておくことをおすすめします。費用の分割や民間ローンでの調達は慎重に検討を。

4. 実務上のポイントと注意点

ここでは手続きを進める際に実務でよく問題になる点を整理します。特に自宅の扱い、保証人への影響、自営業者特有の問題などは注意が必要です。

4-1. 自宅を守るためのポイント
住宅ローン特例を使うためには、住宅が居住用であること、ローンの支払い能力があること等を示す必要があります。手続き中も住宅ローンの支払いを怠らないことが原則です。また、抵当権抹消やローンの遅延がある場合は事前に整理する手立てを検討します。

4-2. 自営業者の対応と注意点
自営業者は売上の変動があるため、再生計画における収入予測の説得力が重要です。事業資産と私的資産を明確にし、帳簿や税務申告書を整えることが必須。事業継続を前提とする場合、取引先や仕入先との関係維持も考慮しましょう。

4-3. 減額の現実的な目安
減額幅は個々の事情で大きく変わりますが、一般的に「無担保債務が大きく減ることが期待できる」一方で「住宅ローンや税金、養育費等は扱いが異なる」点に注意。再生計画の認可には最低弁済基準(清算価値や法定の下限)があり、それを下回る計画は認められにくいです。

4-4. よくある誤解と対処法
誤解例:個人再生をすれば保証人にも自動的に免責が及ぶ――これは基本的に誤りです。また、「申立てすればすぐに借金が消える」わけでもなく、手続きと認可を経て初めて効果が発生します。疑問点は早めに専門家に相談して誤った行動を避けましょう。

4-5. 弁護士・司法書士の役割と探し方
弁護士は法的代理権を持ち交渉から申立てまで行えます。司法書士は簡易な案件や法定代理権の範囲内で業務を行うことができます。実務的には、個人再生は複雑なため弁護士依頼が一般的です。複数の事務所で費用と対応を比較し、実績や裁判所対応の経験を確認しましょう。

4-6. ケース別の注意事項と準備リスト
ケース別に必要な準備(例:住宅ローンがある場合は登記簿・ローン返済明細、事業者は確定申告書3年分、給与者は源泉徴収票等)をリスト化して早めに揃えます。債権者からの督促や差押えがある場合の暫定対応も専門家と相談して決めます。

5. ケーススタディと私の体験談(実務視点)

ここでは実際の事例(匿名化)と私自身が見聞きした経験に基づく解説をします。実務でよく見るパターンをまとめ、どこで差が出るかを具体的に示します。

5-1. ケース例1:住宅を守りながら再生を進めるケース
Aさん(30代・会社員・子あり)は住宅ローン残高が大きく、カードローンや消費者金融の返済が困難になりました。住宅ローン特例を使い、住宅ローンは従来どおり支払い続け、無担保債務を再生計画で5年以内に分割弁済する案を提出。結果的に家を残しつつ生活再建に成功しました。ポイントは「ローン支払いの継続」と「裁判所に説得力ある収支計画を示した」ことです。

5-2. ケース例2:自営業を継続するための再生案
Bさん(40代・個人事業主)は売上減で借入が膨らんでいました。帳簿を整理し、事業継続のための改善計画(営業先の見込み、コスト削減計画)を再生計画に組み込みました。裁判所は事業性を評価し、再生計画を認めました。重要なのは数値で示す「改善の見込み」です。

5-3. ケース例3:減額幅の実例と限界
Cさん(28歳・契約社員)は無担保借入300万円、月収が安定しておらず最低弁済基準に基づき再生計画を立てました。結果、返済総額が約150万円に圧縮され、3年で弁済。ここでの限界は「最低弁済基準」と「可処分所得」です。無理な過大減額は認可されない点に注意。

5-4. 申立て前の準備で差が出た点
私が見てきた案件では、確定申告書や通帳の提出がスムーズなケースほど裁判所の審査が早まり、債権者との交渉も有利に進みました。逆に書類が不十分だと審査が長引き、ストレスや追加費用が発生します。

5-5. 専門家選びのポイントと失敗談回避
失敗談で多いのは「安さだけで専門家を選んでトラブルになった」ケース。重要なのは裁判所対応の実績、住宅ローン特例の処理経験、債権者交渉力です。面談で過去の類似事案の実績を聞くと良いでしょう。

5-6. 私の結論と総括
個人再生は生活を立て直す有力な手段ですが、準備と専門家のサポートが成否を分けます。住宅を守りたい人や仕事を続けたい人に向いていますが、連帯保証人や税金等の扱いは慎重に。早めに行動し、複数の専門家に相談するのが成功のコツです。

FAQ(よくある質問)

Q1. 個人再生をすると家族にバレますか?
A. 裁判所手続きのため書類や債権者とのやり取りが必要で、勤務先に通知されることは通常ありませんが、書類の提出時や保証人がいる場合は関係者に知られる可能性があります。専門家と対策を相談しましょう。

Q2. 申立て中に差押えされた財産はどうなりますか?
A. 差押えがあると処理が複雑になるため、専門家に早めに相談して差押え解除の手続きや対応策を検討することが重要です。

Q3. 手続きが認可されなかったらどうなる?
A. 認可されない場合は破産手続きに移行するか、債務整理の別手段(任意整理など)を検討することになります。選択肢は案件により異なります。

Q4. 再生中に収入が下がったら?
A. 再生計画は原則として固定ですが、事情が変わった場合は裁判所に対して変更手続き(事後変更申立て等)を行う必要があります。放置すると計画に反することになり得ます。

Q5. 連帯保証人が強く求償されたらどう対処する?
A. 連帯保証人が請求されるリスクは現実にあります。保証人への影響を小さくするために、保証契約の内容を確認し、場合によっては保証人と協議して債務分割等を検討する必要があります。

専門家に相談する際の質問リスト(付録)

下記は弁護士や司法書士に相談するときに聞くべき実用的な質問例です。面談前にメモしておくとスムーズです。
- あなたの事務所での個人再生の通算件数と、住宅ローン特例の取扱い実績は?
- 想定される総費用はいくらか(裁判所手数料、予納金、報酬の内訳)?
- 私のケースで想定される弁済期間と弁済総額の目安は?
- 債権者集会が必要か、給与所得者等再生が可能かどうかの判断は?
- 連帯保証人への影響や対策についてのアドバイスは?
- 申立てから認可までの目安スケジュールは?
- 手続き中の差押えや督促にどう対応するか?
- 万が一認可されなかった場合の代替案は何か?

まとめ

個人再生は「住宅を手放さずに借金を減らし、生活を立て直す」ための有力な法的手段です。ポイントは自分の収入形態(給与所得者か自営業か)によって小規模個人再生と給与所得者等再生のどちらが適切かが変わること、再生後の弁済期間は原則3年で事情により最長5年まで認められる場合があること、そして連帯保証人には影響が残る可能性が高い点です。準備不足や専門家選びを誤ると手続きが長引いたり不利になるので、早めに複数の専門家に相談して資料を揃えることを強くおすすめします。

実務経験から一言:資料をきちんと揃えて相談に臨むだけで、手続きの進み方が格段に良くなります。焦らず、でも早めに動きましょう。まずは今日、専門家に無料相談の可否を問い合わせてみませんか?
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参考情報・出典(記事内で参照した主要な公的機関・参考資料)
- 法務省「民事再生手続に関する案内」ほか関連ページ
- 最高裁判所・地方裁判所(例:東京地方裁判所)運用案内ページ
- 日本弁護士連合会および各地弁護士会の個人再生に関する解説資料
- 法テラス(日本司法支援センター)の個人再生に関する案内ページ
- 複数の法律事務所・法律相談サイトの解説(手続きの実務・費用目安等)

(注)本記事は一般的な解説を目的としたもので、個別事案に関する法的助言ではありません。具体的な手続きや判断は必ず弁護士等の専門家に相談してください。

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