この記事を読むことで分かるメリットと結論
結論を先に言うと、財産目録は「正確に」「読みやすく」「評価根拠を示す」ことが最大のポイントです。これができていれば申立ての信頼性が上がり、裁判所や債権者とのやり取りがスムーズになります。本記事を読めば、財産目録に何を書けばいいか、評価はどう出すか、よくあるミスとその回避法、実務で使えるテンプレまで手に入ります。まずは落ち着いて、1つずつ資産を洗い出していきましょう。
個人再生 財産目録 書き方をわかりやすく解説|実務ポイントとテンプレ付き
個人再生の申立てで避けて通れないのが「財産目録」。でも、何を書けばいいか分からない、評価額の出し方がわからない、という人が多いです。ここでは現金から不動産、保険、年金、海外資産までカテゴリ別に実務的な書き方を解説します。私(筆者)は司法書士事務所で財産整理の補助をした経験があり、その実例を交えつつ実務上の落とし穴と対処法も紹介します。
1. 財産目録の基本と役割を理解する — まずは全体像を押さえよう
財産目録とは、申立人が有する全ての財産(および負債に関連する情報)を一覧にした書類です。個人再生では再生計画が資産と負債の状況に基づき作られるため、財産目録は再生手続きの基礎資料になります。
- 財産目録の目的
- 裁判所・債権者に申立人の資産状況を示す
- 再生計画での配当割合・返済原資の根拠を提供する
- 資産の換価(売却など)が必要か否かの判断材料になる
- 私財と事業資産の区分
- 自営業者は事業用資産(設備、在庫、事業用口座)と私財(自宅、私用車、預貯金)を明確に分ける必要があります。事業資産は評価や処理が異なるため、別表で整理するのが実務上の常套手段です。
- 法的な位置づけ
- 財産目録は申立書類の一部で、裁判所が提出を求める項目です。虚偽記載や重要な記載漏れは信頼性を損ない、最悪の場合は手続きに不利益を与えることがあります。
- 何を記載すべきか(対象資産)
- 現金、預貯金、有価証券、不動産、自動車、保険(解約返戻金)、年金(受給権)、退職金見込み、事業用資産、債権(貸付金)など。例外的に生活に不可欠な私物で換価が不適当な物(最低限の家財等)は除外される場合がありますが、除外の判断は裁判所や専門家に確認が必要です。
- 提出先・提出期限の基本
- 申立書一式は申立先の地方裁判所(民事再生手続を扱う部門)に提出します。提出期限は申立て段階での一斉提出が基本ですが、裁判所の求めで追加資料を出すこともあります。
- 監督・調査との関係
- 裁判所や再生委員(必要な場合)は、財産目録と照合して調査を行います。銀行照会や登記情報の確認で不一致が見つかると説明を求められますので、根拠書類は必ず保管しておきましょう。
- 実務上の注意点(よくある誤解)
- 「少額だから書かない」はNG。金額が小さくても記載しておくのが無難です。
- 評価は概算でも良いが、根拠を必ず示す(預金なら通帳、株式なら残高証明など)。
- 共有名義や保証債務など複雑な関係は早めに専門家に相談するのが得策です。
2. 財産目録の書き方の全体像 — 準備から提出までの手順
ここでは財産目録を作る全体のフローを示します。準備段階で手を抜くと後で苦労するので、手順どおりに進めるのがおすすめです。
- 2-1 事前準備と情報収集
- 必要な書類一覧:預貯金通帳/残高証明、株式等の残高報告、登記簿謄本(登記事項証明書)、車検証、自動車の売買相場、保険証券、年金の手帳や直近の支給額通知、給与明細、確定申告書(自営業者)。
- 集め方:金融機関は残高証明を発行してもらう、登記は法務局で謄本を取得、保険会社から解約返戻金額の試算書を依頼、年金は日本年金機構の支給記録を確認。
- 2-2 資産カテゴリの分け方
- 大分類:流動資産(現金・預貯金)、投資(有価証券)、不動産、動産(車・機械)、無形資産(事業権、著作権的権利)、保険・年金。
- 目的別:事業用か私用か、共有か単独名義か、担保が付いているか(抵当権・質権)を明記。
- 2-3 評価額の算定方法と時価の扱い
- 評価日を申立日(通常は申立書提出日)に合わせるのが基本。時価評価の根拠として、固定資産税評価額、最近の不動産査定、オークションや中古車市場の相場、証券会社の評価、保険会社の解約返戻金見積もりなどを用います。
- 評価の可視化:評価方法(「固定資産税評価額」「中古市場価格」「解約返戻金見積」など)を注記し、数値が大きく変動する可能性があるものは補足説明を付ける。
- 2-4 書式とフォーマットの要点
- 項目は統一フォーマットに沿って列挙(資産名、所在、名義、評価額、評価根拠、添付書類)。
- 見やすさ重視:表形式で整理し、注釈は脚注で簡潔に。PDFで提出する場合はフォント・余白を整えておく。
- 2-5 申立書との整合性確認
- 申立て書、債権者一覧、収支表と矛盾がないかチェック。たとえば預金が申立書では0円なのに財産目録に預金額があると説明を求められます。
- 2-6 提出方法と期限管理
- 裁判所ごとに提出形式(紙か電子)や様式の細部が異なることがあります。東京地方裁判所の民事再生部などは独自運用があるので、申立地の裁判所ページを確認または事前照会しましょう。
- 2-7 失敗しやすいポイントと回避策
- 記載漏れ:チェックリストを作って二重チェックする。
- 書類不足:通帳のコピーや残高証明を必ず用意する。
- 曖昧な評価根拠:必ず「どの基準で評価したか」を明記する。
3. 資産カテゴリ別の記載ポイント — 各カテゴリで何を書くか細かく解説
ここが実務で最も重要な部分。カテゴリごとに具体例と注意点を挙げます。
3-1 現金・預貯金:口座名義と残高は正確に
- 記載内容:金融機関名、支店名、口座番号、名義、最終残高(評価日付)、残高確認の添付(通帳コピーまたは残高証明)。
- 実務ポイント:給与口座と生活費口座を分けている場合は用途を補足。期日が近い通帳の入出金で残高が変わる場合は「評価日を○月○日とする」と明示します。
- 例:三菱UFJ銀行○○支店 普通預金 口座番号××× 残高 150,000円(評価日:申立日)
3-2 有価証券・投資商品:評価方法を明示
- 記載内容:証券名(例:トヨタ自動車株式)、保有数、口座(証券会社名)、評価額(評価日終値または残高)、取引報告書の添付。
- ETF・投資信託は「基準価額×保有口数」で評価。株式は申立日の終値を基準にするのが一般的。
- 注:NISAや特定口座の扱いも明確に。
3-3 不動産:登記簿情報と評価根拠を揃える
- 記載内容:所在(住所)、地番、地目、面積、所有者(名義)、登記事項(所有権、抵当権等)、評価額(路線価、固定資産税評価額、不動産鑑定評価のいずれか)、賃貸の場合は賃料と契約期間。
- 実務ポイント:自宅を残す場合は残置する理由(生活維持に不可欠等)を説明することがプラスになる場合がある。抵当権の有無や担保債権者名を明記するのを忘れずに。
3-4 自動車・動産:登録情報と相場を記載
- 記載内容:車検証の車両情報(型式、登録年、車台番号)、所有者名義、ローン残高、評価額(中古車相場)、添付書類(車検証コピー、ローン残高証明)。
- 評価例:10年落ちの普通車は中古市場の相場で算出(例:査定サイトの平均査定額を引用)。ローンが残っている場合は「評価額−ローン残高」を明示。
3-5 保険・解約返戻金:解約時の金額が評価
- 記載内容:保険会社名、保険種類(終身・定期・養老等)、被保険者、契約者、保険金額、解約返戻金額(見積書)、配偶者等の受取人情報。
- 実務ポイント:解約返戻金は保険会社に試算を依頼し、見積書を添付すると説得力が上がります。掛け捨ての定期保険は換価価値がないため「記載するが評価額は0円」とするケースもあります。
3-6 年金・公的給付・退職金:受給権の評価
- 年金は既に支給中のものは収入扱い、将来受給権は原則的に時価評価の対象外ですが、年金受給権自体が移転・換価できないものとして扱われます。退職一時金見込みは事実上の債権として記載する場合があります。具体的な扱いは裁判所判断になるため、詳細は専門家に相談を。
3-7 その他の資産:宝飾、美術品、事業権益など
- 記載内容:資産の説明、評価額(鑑定書や相場の根拠)、所有権の状況。高額な骨董品や絵画は鑑定書の添付が望ましい。
- 事業権益(営業権等)は評価が難しいため、評価方法と根拠(収益還元法の概略など)を簡潔に説明します。
3-8 除外資産と換価可能性の説明
- 生活に不可欠な最低限度の家財等は除外されることがありますが、具体的にどこまでが除外となるかは裁判所の判断次第です。除外資産がある場合は、その理由を明記して資料を揃えます。
3-9 資産の時価と評価日
- 評価日は「申立日」を基準にするのが基本。ただし、申立てから初期手続まで時間がかかると評価の見直しを求められることがあるため、申立直前のデータを用意しておくと安心です。
3-10 共同名義・共有資産の扱い
- 共有資産は持分割合を明記(名義人が配偶者等であっても実質的所有関係がある場合は説明を付ける)。共有物の換価や同意取得の課題があるため、共有者の承諾状況や代表的な扱いを添えておくと手続きがスムーズです。
4. 実務のコツとよくあるミス — ここで差がつくチェックリスト
実際に作成する際のコツと、よくあるミスを避ける具体的な方法を紹介します。これを見れば「やり直し」リスクを減らせます。
- 4-1 評価の根拠を添える
- 根拠書類(残高証明、鑑定書、査定書、相場のスクリーンショットなど)は必ず保管・添付。根拠が曖昧だと裁判所から追加説明を求められます。
- 4-2 重複記載を避ける
- 同じ資産を複数の項目で記載してしまうミスが多い(例:事業用口座の預金を私財と事業資産の両方に記載)。一覧化して一意に管理しましょう。
- 4-3 期限管理の徹底
- 提出は余裕を持って。評価日と添付資料の日付が大きくズレると追加資料を求められることがあります。リマインダーを設定しておくと安心です。
- 4-4 除外資産の正確な扱い
- 生活必需品の範囲を勝手に判断せず、裁判所運用や専門家の意見を参考に。除外を主張する場合は理由と根拠を整理すること。
- 4-5 表現の明確さと読みやすさ
- 専門用語は注釈をつける。たとえば「抵当権(住宅ローンの担保)」という形で横書き注釈を入れると読み手に優しい。
- 4-6 弁護士・司法書士への依頼タイミング
- 資産が複雑(不動産複数、海外口座、高額美術品、事業持分等)の場合、初期段階で専門家に相談するのが効率的。私の経験では、事業資産が混在するケースは自己判断で進めると修正が多くなります。
- 4-7 実務で使えるテンプレ活用法
- テンプレは「書き漏れ防止」に有効。ただしテンプレは一律に使うのではなく、自分のケースに合わせて不要な行を削除したり、注釈を追加してください。
5. ケース別テンプレと例題 — 具体例で理解しよう
ここでは代表的な事例をピックアップし、どのように財産目録を作るかを示します。実例を見るとイメージが湧きやすいはずです。
5-1 ケースA:自営業者の資産整理(店舗と自宅が混在)
- 背景:40代男性、飲食店を営む。事業用設備(厨房機器、冷蔵庫)、在庫、事業用預金、個人名義の自宅あり。事業ローン・カード債務あり。
- ポイント:
- 事業用資産は別表で記載。設備は減価償却後の市場価格で評価(査定書を依頼)。
- 事業用借入の担保(事業用不動産に抵当)がある場合は担保順位と債権者を明記。
- 自宅が生活維持の中心なら残置の理由を明示し、売却可能性と換価見込みを記載。
- テンプレ(抜粋):
- 事業用設備:冷蔵庫(機種ABC、購入年2016、査定額80,000円、添付:査定書)
- 自宅土地建物:東京都○○区△△ 100㎡、固定資産税評価額3,500万円、抵当権:○○銀行(残債2,800万円)
5-2 ケースB:給与所得者(会社員)の資産整理
- 背景:30代会社員、預貯金少額、車あり、保険あり、複数のカードローン。
- ポイント:
- 預貯金は口座ごとに残高証明を取得。
- 車は査定サイトの平均額を参考に評価し、ローン残高がある場合は差引評価する。
- 保険は解約返戻金の有無を保険会社に確認。
- テンプレ(抜粋):
- 三井住友銀行 普通預金 残高50,000円(評価日:申立日)、添付:通帳コピー
- 車:トヨタカローラ 2014年式、査定額120,000円、ローン残高0円、添付:車検証コピー
5-3 ケースC:年金生活者のケース
- 背景:年金受給者、預貯金少額、持ち家あり(抵当なし)。
- ポイント:
- 年金収入は申立後の生活収支で重要。持ち家は固定資産税評価を評価根拠に記載。
- 生活必需品の除外を主張することが多いが、家財は詳細にリストアップしておく。
- テンプレ(抜粋):
- 年金:国民年金/厚生年金 合計月額180,000円(添付:年金証書の写し)
- 自宅:固定資産税評価額800万円、抵当権なし、添付:登記事項証明書
5-4 ケースD:海外資産があるケース
- 背景:海外の預金口座や投資信託を保有。
- ポイント:
- 海外資産は通貨換算と評価日を明示。直近の残高証明(英語・現地語の書類が多いため翻訳を用意)を添付。
- 為替レートの基準(例えば申立日のTTS/TBMなど)を明記する。
- テンプレ(抜粋):
- 海外預金:HSBC(香港)普通口座 残高10,000USD(評価日:申立日、換算レート:申立日のTTM)添付:残高証明(英語)、和訳
5-5 ケースE:相続財産があるケース
- 背景:申立人が相続で取得した不動産・預貯金を保有中。相続手続が完了しているかどうかで扱いが変わる。
- ポイント:
- 相続取得直後で相続登記が未了の場合はその旨を明記。相続債務(被相続人の債務)がある場合は影響を受けることがあるため整理。
- 生前贈与が疑われる移転がある場合は説明資料を用意する。
- テンプレ(抜粋):
- 相続財産:A市の土地(相続により取得、登記未了)、推定評価額600万円、添付:相続関係説明図、遺産分割協議書(草案)
6. よく使うテンプレ・フォーマットとリソース — 実務でそのまま使える形式
ここでは「すぐに使える」テンプレとフォーマットの作り方、どこから公的様式を入手するかを解説します。
6-1 公的フォーマットの入手先
- 裁判所の公式サイトには申立て様式や説明が掲載されています(申立地の地方裁判所ページを確認)。また、法務局の登記簿謄本(登記事項証明書)は法務局で取得できます。
6-2 弁護士・司法書士の実務例
- 実務では弁護士事務所や司法書士事務所が独自のチェックリストや表形式テンプレを持っていることが多いです。テンプレは一式揃っている反面、自分でカスタマイズしないと不要項目が残るため注意。
6-3 申立て書と財産目録の統合テンプレ
- 一般的な構成:
- 申立表紙
- 申立書(要旨)
- 財産目録(表形式:資産名・所在・名義・評価額・評価根拠・添付書類)
- 債権者一覧
- 収支表(申立人の生活収支)
- PDFで添付する場合は、本文中に「添付:○○の写し」と記載して、添付資料に通し番号を付けると分かりやすいです。
6-4 電子提出の手順(e-Gov等)
- 電子申請の可否は裁判所によるため、申立地の運用ルールを確認。電子提出する場合はスキャンの解像度や書式(PDF/A推奨など)に注意し、OCR不可な手書き書類は先にデジタル化・整形する必要があることがあります。
6-5 参考書籍・オンライン教材
- 初心者向けの解説書、実務書が各種出版されています。経験上、実務書と裁判所ページを照らし合わせるのが最も確実です。
6-6 地方裁判所別の細則確認ポイント
- 裁判所によっては独自の運用(添付資料の枚数制限、ファイル名の命名規則、登記謄本の取得日指定など)があるので、申立て前に申立地の裁判所ページを確認するか、事前照会するのが安全です。例:東京地方裁判所民事再生部の運用については事前確認が推奨されます。
7. よくある質問と注意点 — FAQで疑問を全部クリアに
ここでは検索ユーザーがよく疑問に思う点をまとめます。
- 7-1 すべての資産を記載する必要があるか?
- 原則として、所有している資産は全て記載します。金額が小さくても記載するのが安全です。記載しなかった資産が後で発覚すると説明義務が生じ、信用問題になります。
- 7-2 記載漏れがあった場合の影響は?
- 軽微な漏れなら補足説明で済むこともありますが、重大な資産の隠匿は手続き上不利になります。発覚した場合は速やかに補正申立てを行うか、裁判所に説明する必要があります。
- 7-3 評価額が不明な資産の取り扱いは?
- 評価の算出方法を明示し、見積りや鑑定を付けるのがベストです。難しい場合は「評価不能」ではなく「市場価格の目安」として説明を付けます。
- 7-4 申立て後に資産が変わった場合の対応は?
- 申立て後でも重要な資産の売却や取得があれば、速やかに裁判所へ報告する必要がある場合があります。変更の大小に応じて補正や説明が必要です。
- 7-5 専門家に依頼すべきタイミングの目安は?
- 資産が複雑(不動産複数・海外資産・事業持分・美術品等)であれば、準備段階の早い段階で弁護士または司法書士に相談するのがおすすめです。単純な給与所得者で資産が少ない場合はテンプレとチェックリストで対応可能ですが、不安があれば相談を。
8. 財産目録の具体テンプレ(例) — そのまま使えるフォーマット(抜粋)
以下は簡易版のテンプレ(実務ではこれに添付資料一覧をつける)。数字は例示です。
財産目録(抜粋)
- 1. 現金・預貯金
- 三井住友銀行 普通預金 ○○支店 1234567 名義:申立人 山田太郎 残高:150,000円(評価日:申立日) 添付:通帳コピー
- ゆうちょ銀行 普通預金 00123-4-56789 名義:山田太郎 残高:30,000円 添付:通帳コピー
- 2. 有価証券
- トヨタ自動車株式 100株(証券会社:野村證券) 評価額:申立日終値×100株 添付:保有残高証明
- 3. 不動産
- 住所:東京都新宿区○○ 123-45 土地面積 80㎡ 建物面積 60㎡ 所有者:山田太郎 固定資産税評価額:5,000,000円 抵当権:なし 添付:登記事項証明書、固定資産税納税通知書
- 4. 車両
- 車名:トヨタ アクア 2013年式 車検証コピー 添付:車検証、中古査定書 評価額:200,000円(中古車査定基準)
- 5. 保険
- 日本生命 終身保険 契約者:山田太郎 解約返戻金見積:120,000円 添付:保険証券、解約返戻金見積書
- 6. その他
- 事業用設備(冷蔵庫、コンロ等) 合計評価:300,000円 添付:査定書
(※実際の提出時には各項目に添付書類の一覧を付け、通し番号を振ること。)
9. 私の実務メモ(体験) — 注意してほしい3つのポイント
ここは実体験に基づく実務アドバイスです。私が過去に関わったケースで失敗しやすかった点を3つ挙げます。
1. 書類を直前に集めようとすると時間切れになる
- 残高証明や登記簿の取得には時間がかかることがあるので、申立てを決めたら早めに準備を。私が関わったある事例では、口座の残高証明が金融機関の繁忙期で2週間以上かかり慌てたことがあります。
2. 共有物の扱いは事前の合意形成が鍵
- 共有不動産や共有口座がある場合、共有者の同意や状況説明が必要です。共有者との関係性が不明確だと裁判所から追加資料を求められることが多くなります。
3. 「評価根拠」がないと説得力が落ちる
- 評価だけ出して根拠を示さないと、裁判所や再生委員が疑問を持ちます。市場価格の根拠、査定結果、保険会社の試算など、裏付けを常に添えてください。
10. まとめ — 最低限これだけは守ろう
最後に、財産目録作成で最低限守るべきポイントを簡潔にまとめます。
- 正確さ:戸籍や登記、口座情報などの基礎データは必ず確認して記載する。
- 根拠:評価額には必ず根拠(通帳、鑑定、査定書など)を付ける。
- 整合性:申立書、収支表、債権者一覧との整合性を確認する。
- 早めの準備:必要書類取得には時間がかかるので余裕を持って動く。
- 専門家活用:資産が複雑な場合や不安がある場合は、早めに弁護士や司法書士に相談する。
財産目録は地味で手間のかかる作業ですが、ここを丁寧にやることで手続き全体がスムーズになります。まずは「全部書き出す」ことから始めましょう。書き出したらテンプレに落とし込み、根拠書類を順に集めていけば完成に近づきます。
出典・参考(この記事で述べた事実や手続きの根拠)
以下は、本記事で言及した法制度や実務情報の根拠として参照した公的情報・実務書籍等の一覧です。最新の運用や各裁判所の細則については、該当する地方裁判所の公式情報や弁護士・司法書士にご確認ください。
個人再生 例をわかりやすく解説|手続きの流れ・費用目安・住宅資金特例の実例付き
- 「民事再生法」(法令集・e-Gov掲載)
- 裁判所「民事再生手続に関する案内」ページ(各地方裁判所の民事再生部案内)
- 東京地方裁判所 民事再生部の運用案内(裁判所公式)
- 日本年金機構 公的年金に関する説明資料
- 金融機関(例:三菱UFJ銀行、三井住友銀行)の残高証明発行案内
- 法務局(登記事項証明書の取得方法)
- 実務書:民事再生手続・個人再生の実務書(専門の実務書籍)
(上記は出典の概要です。詳細は各公式ウェブサイトや専門書を参照してください。)